INSTRUCTOR INTERVIEW

三浦 栄紀さん
関西を拠点に全国を飛び回るバイタリティ溢れるスーパーウーマンインストラクターである三浦さんに仕事への考え方・取り組み方を訊いてみました。
三浦 栄紀さん

有限会社エモーション代表取締役
株式会社ルネサンススキルアップアドバイザー
大塚製薬フィットネスプロスタッフトップ契約インストラクター
社団法人日本エアロビックフィットネス協会ADI/ADE/ADD/AQT
日本マタニティビクス協会ディレクター
アメリカスポーツ医学会認定ヘルスフィットネスインストラクター
健康運動指導士
マスターフットセラピスト
マスターフットインストラクター「三浦栄紀の気分はルンルン!」
http://pink.ap.teacup.com/eiki/

丸山:まずは、フィットネス業界に入るまでの経歴を教えていただけますか?
三浦:学生時代はハンドボール部に所属していて、ハンドボール漬けの日々でした。私が在籍していた武庫川女子大学は全国でも屈指のハンドボール名門校で、在籍中もインカレで準優勝までいきました。
丸山:インカレで準優勝までするほどの運動センスをもってたら、やはり就職先はスポーツ系を目指したのでは?
三浦:実は私、オフィスレディに憧れていたんです。それで、一般事務職のO Lになりました。でも、1 年で退職しました。毎日毎日同じ作業の繰り返しで、さほど大きな責任もない業務に疑問を感じたんです。
丸山:えー、1年で退職ですか?でも、日々繰り返される単純な仕事に疑問を感じる時点で、三浦さんの起業家への道は始まっていたとも言えますよね。それで、その後は?
三浦:OL 時代に7kg も体重が増えてしまっていたので、友達に誘われてフィットネスクラブにいったんです。そこで初めてエアロビクスを受けました。するとレッスン終了後、そのクラブのチーフからいきなり「インストラクターにならない?」聞かれて。言われるがままインストラクターになる研修を受けました。チーフからマンツーマンで3 週間の猛特訓を受けてすぐデビュー。
丸山:すごいスピードですねぇ。
三浦:現在のコナミスポーツ(旧エグザス)の2号店にあたる店舗でした。でもインストラクターとして働き始めてから運動や健康といったキーワードを通じた仕事をもっと幅広くしたいという思いが強くなって、そこで社員になりました。その後8年間は社員としてチーフからマネジャーも経験させて頂き、多くのことを学びました。それに、社員には「有給休暇」という特権があるので、それを使って東京に行っては原宿にあったスタジオNAFA、青山にあったスタジオLAなどで、最先端のエアロビクスを受けてまわりました。そのうち本場のフィットネスを吸収したいと思い、一人でアメリカにも行きました。帰りの航空券を担保にレンタカーを借りてジェーン・フォンダの「ワークアウトスタジオ」やカレン・ヴォイトの「ヴォイトスタジオ」をはじめ、話題のスタジオは全部回りました。
丸山:でもその時は社員として働いてたんですよね。レッスン以外にもやらなければならない仕事も多かったのではないですか?
三浦:確かにそうです。でも逆に、自分がチーフやマネジャーという役職にある以上、当たり前ですがリーダーシップをとらないといけないと考えました。管理職の仕事をこなしたり、スタッフの育成の仕事をしながらも、いつも自分のクラスを最先端に、最高集客数にしようとしていました。
丸山:数字にこだわるところも、起業家的ですね。男らしい(?)感じもしますが、三浦さんは寿退社されたんですよね。
三浦:はい。仕事をしながら年に2 ~ 5 回は見合いをする!(笑)と決めて、20回目のお見合いで結婚しました。実は私が高校1 年生の時に父が他界してしまったこともあり、母親が将来を心配して若い時からお見合い話をせっせと持ってきてくれていたんです。結婚してすぐ子供も出来て、一旦は専業主婦になったのですが、やっぱり仕事がしたくなり、すぐに復帰しちゃいました。タイミング良くニッセイエグザスのスタジオスーパーバイザーの仕事の話もあって。
丸山:スタジオスーパーバイザーというと、フリーの立場でフリーインストラクターとクラブを繋ぐ役割ですよね。社員時代とはまた違った大変さがあったのではないですか?
三浦:しばらくは暗中模索でした。でもマネージャーをしていたときの経験から、コミュニケーションを図ることが何より重要だと思い、そこから始めることにしました。査定時には60 分のレッスンチェックをして、クラス全てを見た後にフィードバックを一人ひとりに丁寧にすることにしたんです。フィードバックとは言っても一方的に批評するのではなく、前半は聞き役に徹し、それぞれの思いや考えを理解した上で、適切なアドバイスを行おうと心がけました。
丸山:そういえば、私の妻もインストラクター時代に三浦さんの研修とチェックを受けているんですが、研修から帰ってくるなり、「三浦栄紀さんって知ってる?すっごい楽しかった!」と嬉しそうにしていたことを覚えていますよ。普通、レッスンチェックとか、クラブが行う半強制参加の研修って楽しくないものも多いじゃないですか。それが「楽しかった!」と言っていたのを聞いて、僕も三浦さんに興味が湧きました。
三浦:私も段々いいチームが出来つつあるな、と感じていました。ですが忘れもしない3 月7 日、ニッセイエグザスが本体のコナミスポーツに吸収合併されることになって。電話でそれを知らされ呆然としましたが、切り替えるしか気持ちを落ち着かせる方法はありませんでした。
丸山:現在はルネサンスのスキルアップアドバイザーをされていますね。
三浦:はい。研修やNEWプログラムの開発プロジェクトに参加させていただいています。でも、初めてルネサンスのアドバイザーミーティングに参加したときは、戸惑ってなぜか帰りの新幹線で涙が出てきて。それまでは全てのプロセスや結果に対して、自分が責任を負い、言ってみれば一人で決めてやっていたのですが、ルネサンスでは20 人以上のアドバイザーがいて、チームの一員として協調性を保ちながらも、その中で個性を出して力を発揮しなければいけない。今まで自分がやってきた仕事のやり方との違いにカルチャーショックを受けたんでしょうね。
丸山:僕もそういう経験ありますよ。今まで自分が信じていた仕事のやり方を間接的に否定されているような錯覚に陥る感じ。
三浦:私には務まらないんじゃないかとも思ったこともありましたが、じっくり考えた末、「今まで自分が経験できなかったチームワークを通してのビジネス手法を身につけ伸ばそう」と思ったんです。
丸山:会社をつくられたのはいつ頃ですか?
三浦:2004年です。当時自分が得ていた収入や仕事内容などを税理士さんに相談したところ、税制面等から会社を作った方が良いと勧められたのが一番のきっかけでした。会社を作ってみると、そこから新たな情報発信ができますし、個人では請負が難しい仕事も法人格という信頼が盾となって話がうまく進むケースもあるなど、副次的な効果もかなりありますね。現在の業務内容とその割合は、レギュラーのレッスンフィーが50%、イベントやセミナー、養成コース等が40%、残りの10%が派遣等の業務受託です。
丸山:会社をつくると信用も増してできることも増えると思いますが、今後中・長期的に何か構想はありますか?
三浦:実は私プロのフットセラピストでもあるんです。この技術を活かしてサロンを展開しようと考えています。現在フィットネスクラブ内でのテナント営業に向け行動を起こしています。まず、今話が進んでいるクラブでの店舗を軌道に乗せ、その後はどんどん店舗展開して行きたいと思っています
丸山:最後に目標や目的を見失っている、あるいは戸惑っているインストラクターに向けてのアドバイスをお願いします。
三浦:そうですね、まず自分が何をやりたいのか真剣に考えて行動すること。選択肢はたくさんあっていいと思いますが、地位や名誉がゴールではなく、その先に何がやりたいのかをもう一度確認するといいと思います。






取材後記
本文は標準語で書かせて頂いているが、三浦さんは大阪府出身のバリバリの関西人。もちろんこの日の取材も全て関西弁である。関西人独特のテンポに約2時間の取材が20分位に感じられた本当に楽しいひとときであった。
忙しく全国を飛び回る日々が続いている三浦さんのお休みは月に二日程度。そのお休みも息子さんが所属する野球チームのお世話当番で駆り出されるという。旦那様の理解もあり仕事を続けることができると感謝の気持ちを言葉にするが、家族の理解に報いるためにも家事は絶対に手を抜かないという。インストラクターとしての三浦さんはもちろん魅力的だが、嬉しそうにご家族のお話をされる時の人間味溢れる三浦さんには更に惹き付けられた。三浦さんのような誰にでも分け隔てなく気さくに接する人間性が、長年第一線で活躍し続けることができる重要な要因になっていることは言うまでも無い。最後に会社名の由来は?と尋ねると、「栄紀(Eiki) が動く(Motion) で< EMOTION >」。名付け親は旦那様である。素晴らしい会社名の由来を聞き、うちの会社名はテレビを見ていて番組名からとったなんて、言い出せなくなってしまった…

INTERVIEWER 丸山 寛

丸山寛
有限会社スポーツゲイト代表取締役社長
有限会社スポーツゲイトホームページ
URL:http://www.sportsgate.co.jp
個人BLOG:http://sportsgate.blog81.fc2.com/