My Dream,My Business ~ビジネスで夢をかなえる~

菅原賢さん
株式会社ADON
トータルゴルフフィットネス代表
多くのゴルファーを育てる総合施設をつくりたい

菅原賢さん Profile

1975年岩手県生まれ。東京法科学院スポーツビジネス学科卒業後、総合フィットネスクラブに就職。2年ほど勤めた後、スカッシュ選手として約5年間活動する。その後、パーソナルトレーナーとして活動するうちプロゴルファーの専属トレーナーとしてツアーに帯同。2007年株式会社ADONを設立し、トータルゴルフフィットネスをオープン。
菅原さんが監修した書籍
『ゴルフスイングの強化書』
スタジオタッククリエイティブ刊
『ゴルフボディをつくるためのストレッ
チ&トレーニング』ナツメ社
『ゴルフボディの作り方』
スキージャーナル刊

トレーナーとして活動 プロゴルファーとの出会い
 小学校から高校まで野球を続けていた菅原賢さんは、その間、何度も怪我に悩まされていた。そのようなときに尊敬できるトレーナーに出会ったことで、自身もトレーナーとしてスポーツに携わる仕事をしたいと考えるようになっていた。その目標を叶えるため、体育系専門学校に入学。スポーツビジネスについて学んだ。卒業後は総合フィットネスクラブに入社し、目標通りインストラクターとして働いた。
そこで、スカッシュと出合い、その楽しさに目覚めた菅原さんは、プ ロ選手を目指すようになる。その後プロ選手となり国内外で活動するが、生計を立てることは難しい。自身がパーソナルトレーニングを受けるうちに、再びパーソナルトレーナーの道を目指すことを考え始めた。
5年間ほどでプロを引退し、パーソナルトレーナーと運動療法士の資格を取得。パーソナルトレーナーとして活動するようになった。 2002年、プロゴルファー今野康晴選手との出会いが、その後の菅原さんの人生に大きな影響を与えることになる。
ゴルファーのためのトータル施設をつくる
 プロゴルファーの専属トレーナーとなったものの、実はそれまでゴルフはまったくの未経験者だった菅原さん。ゴルフが強くなるために必要なトレーニングを知るために、一流選手のトレーニングを見ることにした。「ちょうど来日していたタイガー・ウッズ選手に直談判して、トレーニングを見せてもらいました。当時、日本ではプロゴルファーがトレーニングを行うことはそれほど重視されていませんでした。しかし、タイガー・ウッズ選手は毎日トレーニングしていて、それがゴルフの成績にも影響していることは明白でした。 彼以外にも世界で活躍している一流 選手を見ましたが、皆トレーニングを行っています。まずは『ゴルフが強くなるためにトレーニングが必要』と、意識を変えることから始めました」
 プロゴルファーのパーソナルトレーナーを務めるうち、ゴルフトレーニングの情報がないことをひしひしと感じるようになる。プロゴルファーに限らず、ゴルフの上達を望んだり、 腰痛や肩痛に悩まされたりと、トレーニングを必要とするゴルファーは多い。そこで、正しい情報を伝える場がほしいと考え、2007年、東京都新宿区にトータルゴルフフィット ネスをオープンした。
 菅原さんと同様の志をもつトレーナー6人とともにオープンした同施設。「身体づくり」「スイングづくり」「身体のケア」をゴルフ上達への3つの柱として、生涯スポーツとして ゴルフができるようにトータルにサポートしている。130坪ほどの施設にはトレーニングに必要なウエイトマシンやキネシス、カーディオマシンと、ゴルフレンジ、シミュレーションゴルフ、鍼灸整骨院がある。
オープン当初からそれぞれのトレーナーにお客さまがついていたため、オープン直後から順調に集客できた。同施設は、富裕層をターゲットとし、客単価は高めに設定している。これに伴い、大々的なプロモーションは行わず、オープン時から現在まで入会者のほとんどが紹介によるものとなっている。
「それほど広い施設ではないため、 混雑するとお客さま満足度を保てなくなってしまいますから、広告費をかけて集客するということは考えていません。お客さまのゴルフ技術が上達すれば自然と紹介入会は増えていきますから、成果を出すことを一番に考えています」
トッププロと高齢者 それぞれの指導にやりがい
 菅原さんが現在トレーニングを担当しているのは、トッププロと高齢者がメイン。それぞれにやりがいを感じるという。
「トッププロの場合は、成績を出すことが一番の目標ですから、強くなって優勝するとうれしいですね。 逆に、結果を出せないときは、どうしたら強くなれるかと自分のトレーニング指導を見直します。高齢者の場合は、長く楽しく続けられるための身体づくりがメインになります。 どうしたらモチベーションを高くもってトレーニングを続けてもらえるかを常に考えています。高齢になっても楽しんで続けてくれている様子をみると、指導してよかったと思います」
 もちろん、経営を行っていくうえでは悩むこともある。
「利益だけを考えれば、お客さまが多いに越したことはありません。しかし、それによってお客さまの質が低下すれば、満足度は下がってしまうと思います。また、従業員にもや
りがいをもって仕事をしてもらうためには相応の対価を支払う必要があります。私自身トレーナーとして活動していたので、トレーナーに経済的不安を与えたくない思いがあるの です。それは収支だけを考えればコストになりますが、従業員満足度を 高めることでお客さま満足度が高まれば、結果的には経営にプラスに作用すると思います」
ゴルフ人口の減少に 対抗するサービスを提案
 同クラブは現在約110名の会員と約120名のビジター会員、約40名のプロ選手が在籍している。ゴルフトレーニング専門の施設がほかにないため、ビジター会員は日本全国から集まっている。
 しかし、ゴルフ人口は減少傾向にあり、富裕層も高齢化していることから、このままでは同社のターゲット層も減少していくことが懸念される。これに対応するため、新たな顧客の開拓が今の課題だ。そのために、ゴルフコンペでトレーニングやヨガを体験してもらうなど、ゴルフ場とタイアップしたサービスを提供している。
 また、今後はゴルフ場や練習場に併設したフィットネスクラブをつくり、ゴルファーにトレーニング指導を行うと同時にゴルファー以外の人もゴルフ場に足を運ぶきっかけをつ くりたいと考えている。多くのゴルファーが楽しんで長くゴルフを続けられるよう、菅原さん はトレーニング指導と経営の試行錯誤を続ける。
名前株式会社ADON
所在地 〒160-0004 東京都新宿区四谷4丁目25 番地
Tel.03-3354-1551
ウェブサイト http://www.tg-fitness.net/
設立 2007年5月
組織 社員6人、業務委託18人
資本金 1000万円
収支構造【売上】施設利用料(会費、レッスン料、トレーニング料、施術料)
            スポーツ用品・健康増進に関するイベントの企画・製作・実施
             書籍発行、物販
      【経費】施設運営費(人件費、家賃ほか)