嬬恋村(群馬県)は、夏秋キャベツ出荷量日本一として知られる村。
近くに軽井沢町や草津町などがあるが、嬬恋村にはキャベツ畑が広がり、主要産業は農業とサービス業。
8,400人ほどの人口は減少傾向にある。
株式会社ルネサンス地域創生推進部の大八木孝宣さんは、2021年10月に地域活性起業人として、嬬恋村役場未来創造課に着任。
スポーツクラブのない場所で、村民の方の活動をサポートしながら、運動の機会を創出してきている。
「村の健康課題として、夏と冬の就労環境が大きく違うことで、1年での体重の増減が3㎏以上ある人が35.8%いることや、集落が分散していることで、地域コミュニティが縮小し、村民の方が外に出かける機会もなければ、集まる場所もなくなってきていることがありました。
そこで、村の人が外に出るきっかけづくりと、村の人が集まる場づくりに焦点を当てて取り組みを進めてきました」
特に好評を得ているのが、「嬬恋フィットネスフェスタ」。村の男性たちに出かけるきっかけをつくろうと企画したが、毎回数百人が集まるイベントとなり、季節ごとに年4回の、村の恒例行事になりつつある。
「嬬恋フィットネスフェスタ」の特徴は、「子どもと一緒に遊べる」「防災が学べる」など、運動に興味がない人にも参加してもらいやすいプログラムも揃え、地域の人気店が集結するフードコートも並び、季節の特色を活かしたマルシェのような雰囲気が楽しめるところ。
特に、2回目の夏に実施した「ウォーターサバゲー」が子どもたちの心を捉えた。
子どもたちの送迎を兼ねて家族で会場に足を運ぶ人も多く、約100名が参加し大きな賑わいを見せた。
その後も、村で活動している方の取り組みを支援する形でフェスタの企画をまとめ、村民の方々が主体的に運営・参加する取り組みとなり、スポーツ庁主催の「第2回Sport in Life アワード」の受賞にも繋がった。
大八木さんの2023年度の目標は、多世代の人が集えるコミュニティ施設をつくること。
ユニットハウス式のジム・スタジオの開設を目指している。
その先では、カフェや高齢者のワークスペース、ドッグラン、子どもの遊び場を併設し、全世代の方が集える場所にすることを目指す。
4月から2名の地域おこし協力隊トレーナーも採用し、持続可能な健康まちづくり推進に向けて準備を進めている。
スポーツ庁の事業としての、
健康増進プロジェクト。
令和3年度から取り組みを開始し、
働く世代に向けた身体測定や
運動習慣づくりの各種プログラムを
村内の指導者と協力して開催。